療育っ子とお絵描き
我が家の療育っ子は知的障害と場面緘黙症をもつ、小学2年生の女の子です。
最近上手になってきたなぁと思うものの1つが、お絵描き。
ちょっと前までは誰を描いても同じような感じだったのが、
先日描いた家族の似顔絵では、誰を描いたのかがほんのり分かる仕上がりでした。
こちらは1年ほど前に描かれた、わたし=母と娘本人の似顔絵です。
どちらがどっち、と言われなければ、ほとんど同じ顔に見えます。
こちらが先日描いた作品。
最近は「歯」を描くのがブームのようです。
そしてわたし=母は、怒ってばかりいるせいか、
鬼のツノを描かれてしまいました;;
一瞬、ネコ耳かと思って喜んだのが恥ずかしい・・
せっかくなので、プロの描いたイラストと比べてみたいと思います。
*それぞれのプロフィールは「療育マンガ劇場」で紹介しています♪
はい、大きく違うのはわたし=母だけでした。笑
でもわたしの描かれている作品だけ、太陽が描いてあるんです!
一番最初に描いたから、
余力があっただけかもしれませんが、
この太陽など「絵記号」が絵に登場するのは、子どもの絵を通して感じる、大事な成長なのだそうです。
そしてわたしの服にだけ、お花の模様が描かれているのです!
みんなは色が塗られているだけなのに、わたしには模様が!
そう、わたしの服にだけ!
なにやら一番丁寧に描かれていた、と思うことで、
鬼のツノを描かれたことを許してあげようと思います。笑
一方、こちらの大作「ととろ」。
これも実は1年ほど前に描かれた作品なんです。
とても上手に描かれていますが、
これはお手本となるイラストが近くにあったからなのです。
娘の描く絵は、その時々によって出来上がりのクオリティが全く違います。
幼稚園時代も、
絵画の時間に描いた作品はどれもステキで大好きなのですが、
そこには「お手本」となるお友達が周りにいたことで、
そこからヒントをもらったり、同じように描いたりしていたことを知っています。
知的障害と場面緘黙症を持つ娘には、
周りの様子をじっくりと観察し、
お手本となるお友達の存在が、ある意味、『キー』でした。
それは自分の行動に自信が持てないことの裏返しでもあるのですが、課されたタスクを乗り切るための大切なスキルであったことに違いはありません。
そしてそのスキルを磨いたからこそ、
何かを見て真似て描く、これが上手になったのだと思います。
今の娘には、きっとすぐそばにお手本がなくても、
記憶とか経験の中からイメージをひっぱってきて、
それを絵に表すことができている。
そんな娘の成長が、4枚の家族の似顔絵を見て感じることができました。
これから娘がどんな絵を描いてくれるのか、楽しみです!
・・・もう鬼のツノを描かれないように、気を付けようとひそかに思った母でした。