場面緘黙症,  療育日記

療育っ子の呼びまちがい

誰もが一度は呼び間違えるもの、それは・・

お母さんに向かって「せんせーい!」

先生に向かって「おかあさーん!」

そんな呼び間違いの話題です。

我が家の療育っ子は、知的障害と場面緘黙症を持つ小学2年生の女の子です。

かんもくっ子ポコたん
歩くこども
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「話したくても話せない・・
うちの子は場面緘黙症」

我が家の上の子も、
幼稚園くらいのとき、それから小学校低学年くらいのときでしょうか。
(現在中学生の男の子です)

母に向かって「せんせーい」と呼びかけ、テレっとしていたことがありました。

そんな誰もが一度は間違える、子どもらしいかわいい呼び間違い。

しかしながら我が家の療育っ子には無縁の話でした。

幼稚園時代は、大好きな先生に「せんせい」と一度も呼びかけることなく卒園したからです。

心の中では何度も呼んでいたと思います。

でも声に出したことは一度もないのです。

子どもが呼び間違えるのは、それだけ学校で何度も「せんせーい」と呼んでいるからですよね。

そしてお家では何度も「おかあさーん!」と呼ばれます。

でも学校で声が出せない娘にとっては、間違いようもありません。

ところが、先日。

「○○せんせーい!」

先生の名前もちゃんと入れて、大きな声でわたしを呼んだのです!

その後も、

「○○せんせーい、てつだってください」

完璧なフレーズで呼ばれました(笑)。

そして学校からも、

「今日はなんども、お母さんって呼ばれました♪」

そんな報告を頂きました。

これはすごいことです!

学校でもこれまでに何度も何度も「せんせい」って呼べていた、ということです。

少し話ができるようになって、
「○○先生」と呼べるようになったのは、今から半年ほど前だと思います。

それでもいつでも、誰とでも話せるわけではありません。

話せると言っても、単語だけで文章にはなっていない時期も長かったんです。

それがここまで来たんだな~と思うと、もうしみじみしてしまいました。

療育っ子からの贈り物

そういえば上の子がまだ小さくて、
呼び間違いをしていた頃、「せんせーい」と呼ばれたことに、こんなに嬉しい気持ちにはならなかったことを思い出しました。

嬉しいどころか、
今までずっと「おかあさん、おかあさん」って呼んで後をついて来てたのに、そんなわたしを先生と間違えるなんて・・

ちょっと寂しい。

そんな初々しい母でした(笑)。

子どもの成長は、ときどきびっくりするほど早くて、知らない間にどんどん自分の手から離れていくような感覚。

それは中学生になった今は、
なおさら実感を伴って染み入るものですが、子どもの成長は嬉しいのと寂しいのとが混じってるんだとつくづく思います。

ですが療育っ子の場合は、何かできるようになったことが、全力で嬉しい。

この先のことは分かりませんが、今はとにかく嬉しい。

できなかった時間が長い分、
耐えて耐えて花が咲いたときは、今までの辛さが一瞬で吹き飛ぶほどの達成感に包まれます。

療育っ子と虹

同じ物事でも、どこから見るかによって見え方が違うんだなと気付かされます。

そして1つ、肩の荷が下りたような気分でした。

今までは場面緘黙症の影響で、
娘本人を見てもらっても、
実際のところ何を考えているのか何ができるのか、
これを先生方に知ってもらうことがすごく難しかったんです。

だからわたしがちゃんと説明しないと!

わたしが知ってもらう努力をしないと!

そう思って必死でした。

それでも実際の娘の家での様子は、きっと想像できなかったと思います。

あまりにかけ離れているから。

それが今、そんな娘の学校での様子と、わたしからの報告を合せて察するに、こんな感じかな?と先生の中のイメージが、実際の娘のイメージに近づいてきている。

わたしが抱えていたものが1つ、小さくなったような安堵感。

おめでとう、また1つ大きくなったね!

かんもくっ子ポコたん 

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