療育っ子の夏休み
~放課後等デイサービスでの様子~
我が家の療育っ子は、知的障害と場面緘黙症を持つ小学2年生の女の子です。
療育っ子にとって、
「余暇の過ごし方」というのが大きな課題になることは少なくありません。
我が家の療育っ子も、
「自由にしていい時間」というのが苦手のようです。
夏休みなどの長期休暇は、なが~い余暇。
母にとってみれば、
それは余暇なんてものではなく、いかに過ごさせるかを考える必要がありますし、子どもたちが家にいることでやる事も当然増えます。
娘は自宅では割と自由に好きなことをしていますが、
やっぱり時間が長くなると持て余し、無理を言いたくなります。
そんな時間が長くなれば、親子にとっても「楽しい夏休み」どころではありません。
そして今、上の子は中学1年生。
夏休みと言っても部活があったり、宿題が山ほど出されていたり、彼にも動かせないスケジュールが増えてきました。
そうなると、母は今までと違って、上の子に時間を合せて動かなければいけないことが増えます。
となると、いよいよ娘は面白くありません。
そしてもう一つ大事なことは、
長く学校から離れてしまうと、2学期が始まったときに、なかなかエンジンがかからないということです。
なんだかんだ、自宅が一番好きだからです。
一番好きな自宅にずっといれば、
そのままずっと自宅にいたいって思うようになるみたいです。
そんなわけで、今年の夏休みは、
お世話になっている放課後等デイサービスに行く日を増やしてみました。
もともと朝自宅から直接放課後等デイサービスに行くのは好きではありません。
それは登所した時には既に、たくさんのお友達が来ていることで、いきなり緊張がマックスになるからです。
そしてお弁当。
これも普段は学校で給食を食べているので、
放課後等デイサービスでお弁当を食べるというのは、娘にとってみれば「非日常場面」。
そんな「非日常場面」では場面緘黙症の症状の1つ、「かん動」が発動してしまいます。
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そう、みんなと一緒にはお弁当が食べられないんです。
こんな理由で、長期休み中の放課後等デイサービスがあまり好きではない娘。
でも。
娘にとってみれば、
どこに行っても、何をするにしても、はじめはみんな「非日常場面」なんです。
少しずつゆっくりでもいいから、
「いつもと違うから、イヤだな・・」と思うところでも、
行かなければ、いつまで経っても「非日常場面」のまま止まってしまいます。
初めてのことなんて、大人になっても山ほどあります。
場面緘黙症を持つ娘にとって「非日常場面」は、
他の人がひょいと避けれる小石でも、
勇気を振り絞って登らないといけない山なんだと思います。
その山を、
今はまだ見上げるほど大きな山だとしても、
見慣れていくうちに、数歩で乗り越えられる丘にできれば、
きっとこの先、より広く視界が開ける。
もちろん娘が拒否に近いほど嫌がっているなら話は別ですが、年長のころからお世話になっている放課後等デイサービスということもあり、そこまでの拒否感がないのは、温かいスタッフの皆さんのおかげであり、娘の力です。
お弁当もスタッフの皆さんのご配慮で、
少人数で食べられる部屋を用意して下さり、完食して帰宅します。
昨日は長らく食べられなかったオヤツも食べて帰ってきました♪
そして今日は、
「宿題プリントもっと増やして!」と言って、出かけていきました。
きっと周りのお友達が一生懸命宿題に取り組んでいる姿を見てるんでしょうね。
わたしが想像するよりも多くのことを、
細かく見て学んでいるんだなとしみじみと思います。
残る課題は、明日から始まる10日に及ぶお盆休み・・・
とその後の放課後等デイサービス。
たった10日でも、お久しぶりが苦手な娘。
なんとか無事に乗り切れますように!