場面緘黙症 小さな花咲く就学後
娘の場面緘黙症の経過を綴るシリーズも3話目になりました。
以前の記事はこちら↓
‣「場面緘黙症 診断前の様子」
‣「場面緘黙症 幼稚園時代」
さてタイトルにも表れていますが、
就学を迎え、現在2年生になった娘、
場面緘黙症の土壌に、小さな花が咲きつつあります。
以前の記事「療育っ子の小学校選び」に詳しく載せていますが、
場面緘黙症と知的障害を併せ持つ娘の就学先として、
特別支援学校という選択をしました。
結論から言うと、
この選択はもう大正解で、
入学してからほどなく、コロナの影響で休校になったりしたものの、
夏休みを迎える前には、
「やめて!」
「まって」
「できない」
など、娘の意思表示が表せる単語がポツリポツリと出てきたのです。
一人一人のできること、苦手なことに寄り添ってくれる環境であること。
何も言えなくても、放置されない環境であること。
困っていたら声をあげられなくても、
絶対に助けてくれる人がいる環境であること。
こんな丁寧な関わりをしてくれる、
その子の「できる」ために尽力してくれる先生と毎日一緒に過ごしているうちに、娘にとって学校が「心から安心できる場所」になったんだと思います。
仲良しのお友達もできました。
自発的に関わりを持つことが苦手な娘も、
その子に引っ張ってもらって、前に進むことができるようです。
幼稚園時代からは想像ができないような、
「○○くんも外で遊ぼう~!」
率先して校庭に飛び出していく姿が見られるまでになりました。
会話にはならないような、ポツリと出てくる単語に始まり、
まとまったフレーズで思いを伝えられるようになり、
そして先生と短い会話ができるまでになったのです。
ただし、これでもまだ場面緘黙症の殻はしっかりとあります。
それは求められる場面で必ず声が出せると限らないこと、
学習など自分に自信のない場面や、
学年の違う知らないお友達がいるような場面などでは声が出せず、
娘の声が聞ける場面がやっぱりまだ限定的なのです。
そして学校の外、
例えば放課後等デイサービスではまだ、
たま~にポツリと単語が聞ける程度ですし、
病院などでは一切話しませんし、頷きなどのジェスチャーもできない時も多いです。
ですが、4年間通った幼稚園時代と比べると、
その成長ぶりはまさに波に乗っていると言えます。
就学を迎える直前、
わたしは小学校が終わるころまでに、先生とお話できたらいいのにな、くらいに思っていました。
それが1年生のうちに
「今日もお話してくれましたよ!」などと聞けるなんて、
ほんとにまさか!の展開でした。
焦りは禁物ですが、
この先きっと、娘が場面緘黙の殻を中から打ち破ってくれる、
そう信じています!
今後も娘の場面緘黙症の様子を掲載予定です!