不登校 子どもの心理
マズローの欲求5段階説との出会い
1.「心配という名の不安」に気付いてから
前回の投稿から10日ほど経ちました。
前回投稿
「不登校 受診2回目」
あのとき気付いた「心配という名の不安」を極力放つことなく、わたしが笑顔で過ごそうと決めてから、随分とラクに毎日が過ごせるようになりました。
それに伴って、長男の笑顔も増え、以前のように他愛もない会話を楽しめる時間が少しずつ増えてきました。
表情がかなり良くなってきた♪
そんな実感が持てるようになってきた今日この頃。
それでも日常の生活そのものに大きな変化はありません。
生活のリズムは無茶苦茶だし、
ゲーム以外のことはしないし、
3回目の小児科受診も午後の予約だったにも関わらず、行けずじまい。
「行けなくてごめんね」
そんな言葉が出てきたのが、ただ嬉しかったと同時に、そんなこと気にしなくていいよって心から思えました。
おぉ・・!わたしってば、成長してる。
同じく行けなかった前回の受診時は
母「代わりに行ってやった」
長男「しんどいんだから仕方ないだろ」
こんな感じでした。
わたしは恐らく受診に行けない長男に無言の敵意をむき出しだったし、
それに対して長男は、わたしの敵意から身を守ろうと防御一色。
こんな状態だったのが、対話ができるようになりました♪
2.「気付き」を裏付ける心理学との出会い
わたしは物事の因果関係とか、論理とか、そんなものを求める性格です。
なぜこうなるのか
それはこうだから
みたいなものがあると安心するようでして、
長男が不登校になってからというもの、
なぜ長男がこんな態度をとるのか・・
なぜこれができないのか・・
そんなものを探してネットサーフィンをしていました。
だって原因が分かれば対処法が分かると思うから。
今まで不登校といえば
「好きなように過ごさせて見守りましょう」と根拠もなくみんながそう言う。
それでも実際の長男とのやり取りから、
自分なりに導き出した対応はやっぱり、
「好きなように過ごさせて見守る」ところに行き着きました。
これでいいんだって思ってはいたのですが、
先日これでいい!と確信できるものに出会いました。
それが
マズローの欲求5段階説
マズローはアメリカの心理学者で、
人間の欲求には5つの階層があり、底辺の階層が満たされないと次の欲求は生まれない、と説いた人です。
2-1.マズローの欲求5段階説
【5段階の欲求】
①生理的欲求
<人を動機づけるために最も根源的な欲求>
・酸素・食事・睡眠など生きるために必要なもの
②安全欲求
<飢えなどの生理的欲求が満たされると生まれる欲求で、①生理的欲求と同じくらい強い欲求>
・身の安全
・身分の安全
・他人への依存
・保護されたい気持ち
・不安、混乱からの自由
・構造、法、秩序、制限
敵のいない安全な場所(家や自分の部屋)で、
自分を不安にさせる原因(登校)から解放されて、
他人(親)に守られて、
「マイルール」で過ごすこと。
今まさに長男はこの欲求を満たしている最中だと解釈することができました。 以前、長男の心理状態がとても悪かったときは、 親ですら敵だと思い、とても保護されていたという気持ちにほど遠かったのだと思いました。
③社会的欲求
<①と②の欲求が満たされると現れる、所属と愛の欲求>
・孤独や追放された状態を避ける
・根無し草で生きている状態を避ける
・家族や恋人、友達、同僚など共同体の一員に加わりたいと思う
・周囲から愛情深く温かく迎えられたいと思う
「学校に行ってみようかな」 「友だちと会いたいな」 そんな気持ちが芽生えるのが、この段階。 また学校以外の選択肢を考えられるようになるのも、多分この段階。 いきなり再登校は難しいけど、不登校用の通室や習い事など負荷の軽いものから少しずつ取り組めるようになる時期なのかな? それには①生理的欲求と②安全欲求がしっかりと満たされていないと、この段階には登れないということです
④承認欲求
<①②③の欲求が満たされると現れる、尊厳や自尊心の欲求>
・自己の自己に対する評価の欲求
=自分っていい、自分はできる、といった自尊心ともいえる欲求
・他者からの評価に対する欲求
=評判、信望など周囲の人からの尊厳ともいえる欲求
学校に行けていない自分も 全部ひっくるめて自分を受容できるようにならなければ、 真の承認欲求は満たされていないということでしょうか? その第一歩として、 親は「学校に行けていない子ども」を 丸ごと「それでいいんだよ」って 認めてあげることが大切なのかな?
⑤自己実現欲求
<自分が精一杯努力して、なりたいと思う自分になるための欲求>
①から④の欲求が満たされれば、
いよいよ自分の目標に向かって邁進できる状態が生まれるということのようです。
この⑤自己実現欲求と①~④の欲求の大きな違いは、
⑤自己実現欲求は自分でしかその欲求を満たすことができない
ということです。
つまり自分の足で一歩一歩、思い描く未来へ向かって歩くためには、①から④の欲求をしっかりと満たしている必要があるということ。
また逆に、
①~④の欲求は他者からしか与えてもらうことができない欲求
とりわけこの4段階の欲求を満たしてあげられるのが、子どもの1番傍にいる他者は親であるという事実に行きあたりました。
2-2.その上で母親の立場を考える
不登校のことを色々調べていると、
やれお母さんがどうのとか、
やれお母さんのこれまでの関わり方がとか、
またこれまでの経験上、
自分の言った一言が原因で、
自分のとった態度1つで、
子どもの状態が目に見えて悪くなることばかりでした。
それが辛くて、
なんでもかんでもみんな母親のせいかよ!って気が狂いそうになりました。
でもこの心理学に出会ったとき、良くも悪くも子どもの一番近くに居られるのは親であり、多くの場合は母親です。
今までのわたしのように、子どもから何かを奪うことも容易いけど、
裏を返せば何かを与えることも、一番やりやすい立場にいるということに素直に認めることができました。
わたしって、最重要人物やん。
そしてことある事に大事な気付きをくれたのは、言うまでもなく長男本人。
わたしと長男、そして家族。
歩調を合わせれば、きっと出口は見える。
そう確信に近い感情を抱けたのは、マズローさんのおかげです♪