性格の遺伝
我が家の療育っ子は、場面緘黙症と知的障害を併せ持つ小学2年生の女の子です。
先日のブログで出てきた場面緘黙症を持つ子の「抑制的気質」、これが親から遺伝する可能性がある、ということに、ふと思ったこと。
‣先日のブログ
「場面緘黙症とセロトニンの関係」
確かに人付き合いがあまり得意ではないわたし。
でも、わたしの性格が遺伝してるなと感じるのは、療育っ子の娘ではなく、上の子の方です。
長男は今、中学1年生。
小さい頃からせっかちで、やる事とか言うこととか、イヤになるほどわたしに似ていて。
一緒にいると、イラっとすることが多くて、
でもそれは自分に似ているために、自分自身の嫌な部分を見ている気分になるからだ、と何かで読んだ記憶があります。
一緒にいて、同じくイラっとする場面でも、
療育っ子と一緒にいる時はイライラポイントが全然違うんですよね~。
中学生になって、いよいよ考え方とか性格がわたしに似てるって思うことが増えてきました。
まず大人は信用していないというか、冷めた目で見ているというか。
だから大人が用意した箱の中で、何かをすることにものすごく抵抗がある。
どうせ先生や大人が思い描くイメージに沿ってやるだけ。
自分がやりたいことが、そのイメージに沿わないと、却下される。
『自由にやりたいようにやりなさい、なんて全部ウソじゃん。』
だから意に反して大人の描くイメージに沿って一生懸命やったり、まとめ役なんかになることは、「先生に媚びを売る行為」だと思っている。
まさしく、そんな思春期真っただ中の中学生。
あ~、もう自分を見ているようだ。
自分もそんなだったな~。
だから気持ちはすごくわかると同時に、
損な性格だなって、
しんどい生き方だなって、思います。
そういえば、わたしもよく母に言われた言葉がありました。
「時にはバカになれ」と。
話の筋や論理から外れていたとしても、
その場をダメージ少なく乗り切るためには、
気付かなかったフリをしてやり過ごせって意味だったんですよね、きっと。
大人になってから、その意味することがストンと落ちました。
当時は多分よく分からなくて、
あるいは気持ちの折り合いがつかなくて、うまく出来た記憶はありません。
本意でないとしても、
例えばそうすることで、先生からの評価が上がっていただろう、
その場が丸く収まっただろう、
友達のままでいられただろう、
取りこぼしてしまったものが、結構あるんじゃないかな。
しんどいぞ~、この性格。
長男を見ていると、やめとけやめとけ、って思います。
でも多分しょうがないんですよね。
そんな性格だから!
そう、損な性格。
でもね、わたし自身はそういう人が好きです。
馬鹿正直で、曲がらない人。
自分自身のことは、
まだあまり好きではないと言うか、イヤだなと思う部分の方が多いです。
でも長男を見ていると、
確かに先生ウケはよろしくなさそうですが、
なんだか上手く立ち回っている中学生より、人間臭くて良いと思える。
しんどいのは目に見えてますけどね。
うちの子は2人とも、わたしからロクなもんを受け継いでないな、まったく。
あれ?夫の血はどうした?笑
我が家で最もマイペースな人。
これからか?これからジワジワとマイペースに遺伝が発現するんだな!
・・でもほんとに性格なんて遺伝するのかな。
可能性は否定しないけど、
どういう風に考えるとか、返答の仕方とか、そんなものをどうやって受け継いでいるのか。
分子遺伝学的にいうと、遺伝子とはタンパク質の設計図でありアミノ酸の並び方を書いているだけ。
それで人間が出来上がるのだから、大いに不思議ですが。
もしかすると、正しくは遺伝ではなく、
家庭での雰囲気というか環境、
つまりは話す内容だったり、家に来客が頻繁にあるかどうかだったり、外出の機会が多いとか少ないとか。
いずれにしても、
子どもの性格にまで親の責任があるだなんて、
しんどすぎて考えたくもないですけどね。