療育っ子とお友達のケガ
~心が成長する意外なきっかけ~
我が家の療育っ子は知的障害と場面緘黙症を持つ、小学2年生の女の子です。
娘には学校に大好きなお友達がいます。
娘が通う特別支援学校の同級生の男の子です。
明るくて、活発で、
「一緒にやろうよ!」と、超絶内気な娘をいつもグイっと引っ張ってくれる頼もしいお友達。
このお友達のおかげで、
娘が学校でできることが各段に増え、
さらには場面緘黙症の症状をやわらげ、会話ができるまでに成長した娘。
この子となら、本来の自分を出せる。
そんな貴重なお友達です。
ところが先日、このお友達が骨折してしまったんです。
体育の時間も、自由遊びの時間も、
今までと同じように、一緒には遊べなくなってしまいました。
「遊びに行こうよ!」
いつも誘ってくれていたお友達。
クラスのみんなを引っ張るように、
率先して何でもやってくれていたお友達。
そのお友達の力に頼れなくなって、
今までの娘なら、「何もしない」選択をしていたんじゃないかと思います。
それが今、
「わたしがやらなきゃ!」
と思うのか、このお友達の代わりに、クラスのみんなをリードして動く。
さらにこのお友達の力を借りなくても、
自分のやりたいことをやって、
行きたいところに行っている、と先生が教えてくれました。
やるじゃん!
いつもお友達に頼りっぱなしだった娘が、
自分の力で立って歩いてる!
「クララが立った!」的感動です。
一緒に遊べなくて、一番寂しい思いをしているのは、きっとお友達の方ですよね。
ケガをしてしまったお友達のことを、娘は本当に心配していました。
「早く治って、一緒に遊びたい」
そう言っていました。
お友達の置かれている状況をちゃんと理解して、自分らしく行動できている姿に大きな成長を感じました。
お友達のケガが治って、
また一緒に楽しく遊べるようになったとき、
娘が一回り成長して、より一層たくましい関係に育っていることを願います。
いつも「してもらう」だけじゃなくて、
娘のほうからも、お友達にいい影響を与えられるようになってほしい。
そんな風に思っていました。
一見逆風に見えるような状況で、
見えないながらも娘の心にその芽が育っていたことを知りました。
お友達、いつもありがとう。
そして何より、一日も早くケガがよくなりますように。